山形駅東口 ペデストリアンデッキ (山形)

山形駅東口のペデストリアンデッキに絵巻風のパブリックアートを施すデザインを担当しました。山形市の四季折々の風景や多彩な食を絵画により表現することで、観光客により深く訴求し、かつ探求させることで、旅ナカでの回遊性を惹起させ、滞在時間の増による観光消費額の増を図ることが本事業の目的です。山形駅東口ペデストリアンデッキの歩行者転落防止柵（北側）の化粧パネルに山形市の観光地や名産品をあしらった絵画で装飾を行いました。規格は縦900mm×横1880mmの化粧パネル及び柱等を含めた連続する12面となり、春、夏、秋、冬の順番で連続して続いていく絵巻風のデザインを採用しました。絵巻にはカップルや夫婦の姿を主に描くことで、他県から山形県に観光したカップルや夫婦が山形県に移住したくなるようなイメージやメッセージ性を伝えたいと考えました。

デザイン制作においては、山形市観光戦略課とのブレインストーミングを3回にわたり行い、山形市に深く携わる人々の意見を取り入れるために複数のメンバーにサンプリングを行いました。彼らの率直な感想や修正点、要望などを反映させることで、装飾の内容をより山形市の魅力を的確に伝えるものとしました。

私は山形の観光名所を花の見頃の時期に焦点を当てて選出しました。これは東京から移住してきた私自身の体感として、四季折々の花の名所を訪れる楽しさを山形に移住して知ることができたからです。山形の四季折々の美しい風景を絵画によって表現し、観光客に深く訴求し探求させることで、旅ナカでの回遊性を惹起し、滞在時間の増による観光消費額の増を図ることを目指しました。

山形に在住の方々にも「こんな場所があったのか」「そういえば行ったことがなかったな」と再発見していただき、地域愛を深めるきっかけになればと考えています。地域の人々にとっても観光地の一部として誇りを持ち、訪れる観光客に地域の魅力を伝えるエンゲージングなアートとなることを願っています。 このプロジェクトは山形の魅力を広く知らせると同時に、観光客の滞在時間と消費額を増やすことで地域経済の活性化に貢献するものと信じています。山形駅東口のペデストリアンデッキが、人々の心に温かな思い出を刻み、山形を愛する人々の絆を深める特別な場所となることを願っています。

2023年8月5日(土) 山形駅東口ペデストリアンデッキに設置した装飾看板の除幕式に列席した井上副市長、小林、佐藤市長

ペデストリアンデッキに施したデザインを元に、観光案内冊子ができました。今後観光案内所や道の駅で配布されます。

2023年8月6日(日) 地域面にて掲載

I was in charge of designing a scroll-style public art for the pedestrian deck at the east exit of Yamagata Station. The purpose of this project is to express the diverse landscapes and delicious cuisine of Yamagata city through paintings, appealing to tourists and encouraging them to explore the area, thus increasing their stay duration and tourism spending. The decorative paintings on the pedestrian safety fence (north side) of Yamagata Station’s east exit include tourist spots and specialty products of Yamagata city. The design consists of 12 continuous panels, including decorative panels and pillars, with dimensions of 900mm (height) × 1880mm (width), following the seasonal order of spring, summer, autumn, and winter in a scroll-like format.

素材：3M(tm) スコッチカル(tm) グラフィックフィルム 8170-P50, ワンウェイビジョン